旧東海道のおみやげ、あれこれ
旧東海道を歩いてみると、今に残る伝統的なお土産や、お菓子などがたくさんあることがわかります。東海道中膝栗毛で、やじさん、きたさんの楽しみは、このお土産やお菓子を巡ることでもありましたね。
静岡県民は、全国の道の駅、高速道路の売店等での、お土産の購買金額が、全国一という調査結果があります。その信憑性はともかく、確かに、いろいろなところで、両手いっぱいお土産を買って帰ることが多いですね。そんなものを少し紹介してみましょう。
第10回 袋井・見附(磐田)・濱松(浜松)
調査中
袋井宿 | 本陣3軒、旅籠50軒、戸数195戸、人口843人
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| 旧東海道27番宿です。江戸から数えても、京より数えても27番目、旧東海道のほぼ中間点であり、「ど真ん中、袋井」として売り出しています。遠州三山「可睡斎」「油山寺」「法多山(はったさん)」の門前宿場としても賑わい、正月の初詣では、今でも大渋滞をします。そんなこともあり、明治時代は軽便鉄道が多く走っていましたが、モータリゼーションに消えていきました。
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| 起源は江戸時代、1831年(文化10年)に書かれた文献「仙台下向日記」には、大阪の豪商・升屋平右衛門重芳が袋井宿の太田脇本陣に宿泊した際、「玉子ふわふわ」が膳にのったと記されています。「東海道中膝栗毛」にも、将軍家のもてなし料理として紹介さています。江戸時代、将軍家や豪商など全国各地で食されていたが、高級料理だったようです。袋井市観光協会が町おこしとして目をつけ、当時の文献をもとに再現した料理です。 「熱した出汁に、よく泡立てた卵を一気に流し入れ、蓋をして蒸らす。出来上がったものをだし汁ごと器によそい、飾り付けとして胡椒や青のりを振る。」 (秋山白兎氏より)
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見附宿 (磐田) | 本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠56軒、戸数1,029戸、人口3,935人
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| 旧東海道28番宿です。いまは磐田市と呼ばれていますが、その昔は見附宿と呼ばれていました。遠江国の国分寺が置かれ歴史のある町です。また、日本で一番最初に空を飛んだ「浮田幸吉」や、現存する最古の洋風建築小学校「見附小学校」など、その歴史と文化の繁栄を物語っています。絵に描かれているとおり、天竜川は船で渡ります。そのため大井川ほど川止めはなかったと言われますが、ひとたび暴れると損害が大きかったようです。この川を押さえたのは、明治になってからで、その治山事業によって持たされた木材が、この地の楽器造りの礎となりました。
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濱松宿 (浜松) | 本陣6軒、旅籠94軒、戸数1,622戸、人口5,964人
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| 旧東海道29番宿です。絵に描かれているとおり、濱松はもともと大きな宿場ではありませんでした。徳川家康の出世城として有名ですが、その後は、中心掛川城に移りました。ここが発展したのは、天竜川の反乱を抑えた、金原明善翁による治山治水事業により、肥沃な土地と、豊富な木材が、産業の発展を持たしました。ヤマハ、カワイなどの楽器、ホンダ、スズキなどの自動車など、今の日本を支える産業はここから生まれたのです。
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